ご当地コーヒーの代表格アチェ・ガヨ(Aceh Gayo)

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ガヨ高原(Dataran tinggi Tanah Gayo)の丘の上から北スマトラアチェ州のラウトタワール湖(Lake Laut Tawar)のほとりの内陸高地に位置するタケンゴン(Takengon)の街を一望したもので、ここには先住民族ガヨ族(Gayo)アチェ族,バタック族(Batak)が住んでいます。

インドネシアで最もイスラム色が強いアチェ州

アチェと言えば2004年のスマトラ島沖地震による津波により、西海岸の州都バンダ・アチェ(Banda Aceh)の市街地を海水の濁流が流れる衝撃的な映像が鮮明に記憶に残っていますが、まさかその7年後に東日本大震災でデジャヴ(既視感)のように同じ光景が日本で起こるとは予想だにしませんでした。

アチェ州では国内法では認められていないシャリア法(イスラム法)の影響が依然として強く、婚前の不順異性交遊などの「不道徳行為」に対して2017年現在でも公開鞭打ち刑が課され、2009年には凶悪犯罪や同性愛に対しては石打の刑が課されるという法案が州議会を通過するような時代錯誤な面があり、インドネシアの中でもアラブ諸国並みにもっともイスラム色の強い地域です。

男女が公の場で手を繋いだり女性が肌を大きく露出させた服を着るだけで、下手すると連行されそうな雰囲気があるので、うちの嫁さん(中部ジャワ出身クリスチャン)は旅行でも絶対行きたくないと言っています。

僕がインドネシアに来たばかりの頃、インドネシア人から英語を習っていたことがあるのですが、そのときの先生がアチェ出身の敬虔なムスリム(イスラム教徒)であり、毎回彼はイスラム教とアラーの神がいかにすばらしいか、アチェは石油・天然ガス・金・大麻(おいおい)など天然資源が豊富でインドネシアから独立しても十分やっていける、など一方的に熱く語る様子を見ながら、アチェ人というのは随分ファナティック(狂信的)だなあと、先入観を植え付けられてしまいました。

フルーティな風味が特徴的なアチェ・ガヨ(Aceh Gayo)コーヒー

タケンゴンを含むガヨ高原やガヨ・ルウェス県(Gayo Lues)などの中部アチェではアラビカ種の生産が盛んで、北アチェのピディエ県(Pidie)や西アチェではロブスタ種の生産が盛んであり、インドネシアのプレミアムレベルのアラビカ種コーヒー輸出量の40%がアチェ産を占めています。

ガヨ・マウンテン(Gayo Mountain)とも呼ばれるガヨ高原で栽培されるコーヒーは、カップを口元に近づけた瞬間から感じられるフローラルな香味が最大の特徴であり、コーヒー独特のコク(ボディ・濃厚さ)よりもキレ(爽やかさ)が強く感じられる、アフターカップが後引きしない風味を持っています。

[風味の傾向]

  1. 香り ★★★
  2. 苦み ★
  3. 酸み ★★★
  4. コク ★★
  5. 甘み ★★★

ジャカルタでシングルオリジンコーヒーを飲ませるカフェのメニューには、トラジャと並んで必ずといっていいほど載っているインドネシアが誇るコーヒー産地ブランドです。

僕は毎週日曜日の午前中は、西ジャカルタの寂れたモールSeasons City敷地内に併設するKedai Kopi AcehというAcehを看板に出した珍しいカフェでRoti bakar Aceh(Aceh風トースト)を食べながらシングルオリジン(生産地の農園単位)のAceh Gayoをマニュアルブリューイングで飲むのが定例になってまして、薄琥珀色の液体から香り立つフローラルな香りは日曜の朝に飲むコーヒーとしてはベストマッチです。

但し個人的意見ですが、アチェ・ガヨのようなフローラル(Floral 花の香り)なコーヒーは、カフェのバリスタによる淹れ方によって味の好みが大きく分かれ、相性が悪いカフェだと舌に酸味ばかりがきつく残ってしまい、残念な結果になってしまいます。

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