インドネシア語で目的語に重点を置いて受動態で書くこと

2016/05/29

インドネシア

受動態は英文法の基本5文型のうち、目的語のある第三文型(S+V+O)、第四文型(S+V+O+O)、第五文型(S+V+O+O)でのみ使用されますが、インドネシア語で目的語に重点を置いて受動態で書くことで相手にポイントが伝わりやすくなります。

インドネシア語は最初は学校でキチンと勉強したほうがいい

インドネシアにこれから長期滞在する予定の方には、最初は語学学校でキチンとカリキュラムに沿った勉強をすることをお勧めします。

というのは最初に基礎をキチンと勉強しないと滞在年数が長くなればなるほど、つまらない意地が出てきます。

  • 学校で勉強しなくても夜のブロックMで勉強すれば十分さ

そのうちインドネシア語能力が伸び悩み、それがコンプレックスになってしまうのですが、経験上インドネシアに来て間もない頃は、やさしいインドネシア人から下手クソなインドネシア語でも褒めてもらえます。

  • インドネシア語上手ですねー

しかし褒められるのはせいぜい5年目までで、それ以降は言葉のニュアンスが若干変化してきます。

  • 随分長く居るのね、その割には・・・

このように口には出さずとも微妙な反応に変わってくるのが感じられます。

インドネシア語は能動態と受動態の使い分けが重要

インドネシア語の上達のためには能動態(aktif)と受動態(pasif)をキチンと使えるようにすることが非常に重要だと考えます。

中学の英文法で5つの基本文型を勉強したことがインドネシア語で役立つわけですが、受動態は主語(S)と目的語(O)のある第三文型、第四文型、第五文型でのみ使用されます。

  • 第一文型:S+V
  • 第二文型:S+V+C
  • 第三文型:S+V+O
  • 第四文型:S+V+O+O
  • 第五文型:S+V+O+C

会計システムの要件定義で「発生主義会計(accrual basis )では、実際に何月に支払いをしたかに関係なく、費用は支払いの義務を被った月に認識される」という説明を英語で行なうと以下のようになります。

  • In the accrual basis accounting expense are recognized in the month when you incurred the obligation to pay regardless of which month you actually paid it.

これをインドネシア語に翻訳しようとすると以下のようになります。

  • Di dalam accrual basis accounting, biaya diakui pada bulan yang wajib dibayar secara tertulis, terlepas dari bulan apa dibayar yang sebenarnya.
    (bulan apa anda bayar yang sebenarnyaでもOK)

ただし後半の「実際に何月に支払いをしたかに関係なく」の部分が英語では能動態なのに対して、インドネシア語では受動態になっています。

これは前半で主語(S)が省略され、目的語(O)である「費用(biaya)」が動詞(V)である「認識される(diakui)」という受動態で書かれる場合、後半の追加説明(修飾句)部分も、省略されている目的語(O)である「費用(biaya)」が動詞(V)である「支払われる(dibayar)」と受動態で書くことで、読み手を混乱させない目的があります。

仮にどうしても能動態で書きたいということであれば、前半も後半も一貫して能動態で書くべきだと思います。

  • Di dalam accrual basis accounting, anda mengakui biaya pada bulan apa anda wajib membayar secara tertulis , terlepas dari bulan apa sebenarnya anda bayar sebenarnya anda membayar biaya bulan apa.

取消線部分「terlepas dari bulan apa sebenarnya anda bayar」は日本語では「あなたが何月に支払ったかは関係なく・・・」になりますが、目的語「費用(biaya)」が省略され「あなた(anda)」は「di」に置き換わることができます。

  • terlepas dari bulan apa sebenarnya anda bayar
  • terlepas dari bulan apa sebenarnya dibayar

yangのカタマリで修飾される名詞が主語(S)に該当する場合は能動態なので「membayar」、目的語(O)である場合は「anda bayar」または「dibayar」になります。

日常会話ではあまり意識していなくても、いざプレゼンや翻訳作業を行なう際には、自分の経験上、能動態と受動態を強く意識せざるを得ないのがインドネシア語の大きな特徴だと思います。