インドネシアでアロワナを飼う意味は人それぞれ

ジャカルタ郊外の工業団地をまわると、玄関口でアロワナを飼育されている工場がたまに見られますが、あれは現地の合弁企業の中国人オーナーの意向なんでしょうか?アロワナは中国系インドネシア人の間では龍に見立てられ、幸運を呼ぶ魚として飼育されることが多いです。

僕はバリ島で10匹以上のアロワナを飼育していたアクアリストなので、訪問先にアロワナの水槽があると仕事そっちのけで気になる訳ですが、先日ある工場で、ほんの最近まで体調80cmオーバーの立派なアロワナが悠々と泳ぐ姿が見られた大型水槽がまさかの空っぽ、エアの泡だけが虚しくブクブク湧き上がっていました。死んじゃったのかな。。。

アロワナはざっくり分けてアジア系と南米系に分類されまして、中でもインドネシアが世界に誇るスーパーレッド(紅龍)は鱗が赤く染まる縁起のよい大型熱帯魚です。

そのスーパーレッドの幼魚4匹(9cm)を1匹6jutaで購入し、体長15cmまで育てたところで、停電によるエアーレーショントラブルで全滅させた黒歴史があるのがこの僕です。

高価なスーパーレッドは事故死のリスクが高く懲りたので、幼魚1匹2jutaと比較的お手頃のレッドテールゴールデン(紅尾金龍)を9匹集めて、鱗が薄金色の光を放ってさながら金の鎧を身に着けているような姿をニヤニヤしながら眺めていました。

アロワナは1つの水槽では9匹で飼うのが最大限の金運をもたらすという言い伝えがあり(「人と魚」から)、6年間忠実にその言い伝えに従いましたが残念ながらこれといった金運にめぐり合うことなく、終いにはバリ島を撤退することになりました。
arowana

スーパーレッドやゴールデンなら金運、ブラックアロワナであれば悪運退散とか、さきの工場の場合もきっといろんな願いを込められてていたんだろうなあと推測します。

これは宗教的規範が国や民族で区切られるのとは違って「人と生き物」というもっと普遍的な関係の中で、特定の生き物に対して人間が意味づけを行うという点でより原始的でありなかなか興味深いです。

ちなみにアロワナ以外に飼っていたのがモトロという南米産の淡水エイで、オスメスのペアで飼っていたからでしょうけど、ある朝突然小さなミニエイが3匹増殖しておりびっくりしました。魚類なんで当然卵からかえるわけですが、エイの場合はメスが卵を背中で孵化させてしばらく子育てした後にある日突然ポコッっと子供が出てくるので、見た感じ出産という言葉のほうが適しています。1匹は未熟児?で色白の痩せた子でしたが、残念ながら生後2日目に死んでしまいました・・・。

motoro

でかいのが母親で体盤の直径は40cmほどで、子供は15cmほどのサイズです。オスは発情しやすく?メスに激しく噛み付く悪い性癖があるため別の水槽に離隔する必要がありました。

丸くて口元が愛嬌がありかわいらしい魚ですが、尻尾に毒針を持っており刺されたらシャレにならないので、水交換や餌あげるときは注意が必要です。

先日バリ島に遊びに行って感じたことですが、「バリ島で食っていける」ビジネス形態が様変わりし、昔のまんまじゃ食えないなあと実感したところです。昔あった家具屋や雑貨屋が消滅し、それを輸出するカーゴが消滅し、跡地にはおしゃれでより規模の大きいレジャー施設が建設される・・・(「バリ島は非日常か日常の延長上か」から)。

当時はコオロギだのカエルだのムカデだの、時間と金と労力をかけて生餌を確保してあげたのにさっぱり金運をもたらさない恩知らずくらいに思っていましたが、今考えると彼らは「数年先に商売もっと厳しくなるからバリ島の商売今のうち畳んじゃいなYO」くらい訴えていたのかもしれません。

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