金型や作業者などの制約を設備の生産スケジュールに反映する方法

本記事のポイント

設備投資は簡単に今日明日中にできることではないですが、作業者は配置転換や新規採用など、低コストで柔軟に対応できる部分なので、作業者のキャパ計画で主資源の稼働率を上げることは工場経営において非常に大きな意味があると思います。

金型の保有数や金型交換にかかる段取り時間、金型と資源とのマッピング、メンテナンススケジュールなどは、主資源を基準とした生産計画に大きく影響し、作業者や金型などの主資源に対する制約条件となる副資源を生産計画に反映させることができます。

金型の制約条件と内段取りと外段取りの設定方法

副資源を設定して、主資源にも副資源にも前段取りタスクは0またはブランクを設定すると、前段取り時間は発生しないが、金型保有数の制約条件だけがあることを表現できます。

金型交換時間を主資源の前段取り時間に設定すれば内段取り(ラインや機械を止めて行う段取り)になり、例えば主資源CUTの前段取りタスクに120分、副資源の前段取りタスクに0を設定すると、内段取り時間120分の間は機械をストップすることになります。

これに対して金型交換時間を副資源の前段取り時間に設定すれば、外段取り(ラインや機械を止めずに行う段取り)になり、例えば主資源の前段取りタスクはブランク、副資源の前段取りタスクに120分を設定すると、外段取り時間120分の間も機械は稼動し続けます。

作業者の制約条件と資源量による計画作業時間の調整

金型と同じように作業者も副資源と考えて、主資源の計画に対する制約条件として反映することができます。この場合、作業者である副資源の資源有効条件に、作業者が稼動可能である条件式を設定します。

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工程の作業(前段取りタスクまたは製造タスク)に使用される主資源に対して、副資源として作業者を割り当て、カレンダーの資源量で作業者数を調整し、資源テーブルの資源量制約を資源量に応じて変化させることにより、計画作業時間に反映させます。

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  1. 製造BOMの該当工程に副資源(作業員)を設定
  2. 資源テーブルの作業員の資源制約を無限能力に設定
  3. 負荷状況を確認しながらカレンダーテーブルの資源量を増やしていく

設備に余裕はあるが割付順序に制約条件をつける

「設備は十分余裕にあっても、数に限りがある金型や作業者などの副資源の影響が生産計画に及ぶ」ということは、言い換えると「副資源を設定することによって設備の生産計画の割付順序に制約をつけることができる」ということです。

生産スケジューラーは設備に余裕があれば、空いている設備に作業を割り付けて最短で完了する計画を作成しますが「前のプロジェクトが完了してからでないと後のプロジェクトを開始できない」という制約がある場合は、両方のプロジェクトの生産工程に共通の副資源を設定することで、シリアルな生産計画を作成することができます。