インドネシア語への翻訳のコツ

日本語をインドネシア語に翻訳するという作業は、在住日本人としての宿命みたいなもんだと思いますが、インドネシア長期滞在日本人の場合、おそらく「しゃべるのはインドネシア語が楽だが書くのは英語が楽」という人が多いのではないでしょうか?

これはたぶん日本の英語教育がライティング中心でスピーキングが疎かになっている一方で、インドネシアに来てしまったら日々の生活の中でスピーキングは慣れているけれどインドネシア語でちゃんとした文書を書く機会が少ないのが原因だと思います。

確かにおねーさんとのLINEやBBMでライティングが鍛えられる面もなきにしもあらずですが、会議やプレゼンで使う資料のインドネシア語はBahasa Gaul(おしゃべり言葉)とは違ってかなり文法を意識する必要があります。

僕はインドネシア語への翻訳の作業が来ると暗澹たる気持ちになるんですが、その理由は適当いいころ加減でしゃべってもバレにくいその場限りの通訳とは異なり、翻訳の場合は資料として間違ったインドネシア語の証拠が残るため、あとあとまで恥ずかしいからです。

だからGoogle翻訳とかを駆使してなんとか正しいインドネシア語に訳そうと努力するんですが、日本語からインドネシア語への変換が変な感じになったときは、英語からインドネシア語に変換してみたり、それでもダメなら意味合いの近いインドネシア語から日本語に変換したりとか、非常に地味で体力を消耗する作業なので、分量が多いとメンタルが消耗します。

とはいうものの「英語は上手いが話の中身が薄いインドネシア人と、英語はそれほどでもないが話しの中身が濃い日本人」という構図の中で、インドネシア語への翻訳という仕事はインドネシア長期在住者が存在感を発揮できるチャンスとも言えるわけです。

ただ日本でも国際化が言われて久しく学生の頃からしっかり英語学習する人が増えており、インドネシア人も英語をしゃべりたくて仕方ないので、将来的には日本人とインドネシア人の会議も英語ベースの比率が高まっていくんだろうと思います。

それで、議事録とかプレゼン資料とかのインドネシア語への翻訳の際に、どのへんにポイントを置いたらちゃんとしたインドネシア語の文章らしく見えるのか考えてみたのですが、以下3点の基本知識を意識するだけで文章の見た目が良くなるように感じます。

1.動詞の接頭辞(meとかmenとかmeng)をキチンとつける

やはり日常会話と文章の最大の違いは動詞の接頭辞だと思います。
mengacu data(データを参照する)とかmengurangi waktu(時間を節約する)とか、最初にインドネシアに来た当初に文法書でインドネシア語を勉強しはじめたときの知識が結局のところ基本であり重要なわけです。

2.目的語に重点を置いて受動態で書く

「言いたい言葉を先に書いてしまうと後の流れは勝手に決まってくる」というのがインドネシア語の受動態表現の優れた面であり、インドネシア語の受動態の文章は読む側もポイントを掴みやすいです。

あと反則かもしれませんが、英語の動詞は知っていてもインドネシア語が判らないときに「di-英語の動詞」とハイフン付きで書いとけば、「本当はインドネシア語は知っているけれども敢えて英語で書いてみた」的雰囲気を醸し出すことができます。

3.前置詞(句)・接続詞・時制の使い方

menyesuaikan dengan(~に対応して)とかsecara bertahap(段階的に)とか前置詞句をうまく使うと文章の印象が大きく変わってきます。

berdasarkanは他動詞の前置詞的利用法ですが、プレゼンで自己陶酔して熱弁しているときなんかに、アクセントつけて連発する言葉です。

昔から「インドネシア語は単語力」と言われるほど語彙の多さが言語力に直結しやく、外来語を吸収し応用して拡張されてきた言葉なので、英語から派生した外来語を多用しても、キザな印象を与えない自由さがインドネシア語のいいところだとつくづく思います。

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