会計的視点から業務システム全体を理解するということ

生産管理システム上での実績入力に基づく在庫が生産管理場所にある場合の払出は発生費用であり、受入は仕掛品在庫として資産勘定に計上されますが、販売管理場所にある場合の受入は製造原価であり、払出は売上原価として認識されます。 発生主義ベースの実績入力を前提とした上で、手元で自由に動かせる真水の資産、すなわち現預金の動きがどれくらいあるかを把握するために現金主義への修正を行うのがキャッシュフロー管理です。 会社が儲かるというのはあくまでのP/L上で利益が出ているということであり、債権債務が発生済みで未決済の費用(仕入)と収益(売上)と現金が動かない費用である減価償却費分を調整してキャッシュフロー計算書を作成することで、現金主義で直近の決済に対応するための経営情報が得られます。

インドネシアで生産管理システムの仕様が確定して現場で運用されるまで

材料が材料倉庫に入荷してから製造工程で加工されるまでの生産活動と、製品倉庫以降の販売活動をカバーするのが生産管理システムであり、材料が製造工程に投入された時点で材料費と加工費という発生費用となり、製品になった時点で製造原価化し、出荷した時点で売上原価化する、一連の原価の流れを管理するのが原価管理システムです。 ミーティングルームで喧々諤々(けんけんがくがく)の議論を重ねて要件定義を行い、作り上げた業務フローを元に、実際に現場担当者が四苦八苦しながらもシステムを使って業務を進めていく様子を見られる瞬間が、業務システム導入という仕事で一番達成感が感じられるシーンです。

計画生産の製造指図とかんばんの違い

生産管理システムでは内示情報と確定受注からMRPの所要量展開機能によって製造オーダを生成しますが、トヨタ系自動車部品メーカーではかんばん枚数を計算し、現場に流通しているかんばん枚数に対する過不足を調整します。 製造指図もかんばんも内示に基づき所要量展開するところは同じですが、製造指図が生産管理部から現場に対する生産指示であるのに対し、かんばんは現場で需要と供給の関係によって自律的に流動します。 工場内で流動する工程内かんばんは、出荷ではずれて現場に戻されるまでの間滞留している分(かんばんL/T)、製造現場で加工点に達するまで滞留している分(加工L/T)、現場や倉庫にある在庫ロットに挿してある分(安全在庫)があり、現場を流動する引取かんばん(移動実績)と、生産指示となる仕掛かんばん(生産実績)に役割分担されることもあります。

時間基準の稼働率とストローク基準の負荷率

負荷率は機械の供給能力に対する需要の割合であり、プレス加工でいう1時間あたりのストローク数GSPHに対するオーダを消化するために必要なストローク数の割合です。一方で稼働率は機械の運用時間に対する稼働時間の割合であり、1日の運用時間に対するオーダを消化するために必要な稼働時間の割合です。

複数個取り品と左右セット取り品の扱い

複数個取り品は1ショットで同じものが2個取れるため、オーダ数量に関係なくプレス後(親)とプレス前(子)の数量ベースの関係は単純に2対1です。RL品の場合は1ショットで左右1個ずつ合計2個取れるため、片方のオーダのみ入る場合は1対1(左右どちらか余り1)ですが、左右両方に同数のオーダが入る場合は、左右あわせて複数個取り品と同じ2対1の関係になります。

外注先への有償支給と無償支給

有償支給であれ無償支給であれ、外注先にP/O発行し、材料倉庫の材料を引当、材料の出庫指図を発行し出庫実績を計上し、外注先での支給品使用実績を計上し、外注入荷実績を計上するという処理の流れは同じですが、外注先に発行するP/O価格には有償支給の場合は材料費+加工費、無償支給の場合は加工費のみ含まれています。 100円の材料を外注先に有償支給する際に100円の売上を計上し、賃加工費10円を乗せて110円で買い取った後に、得意先に150円で販売し売上計上すると、全体で利益は40円しかないのに売上だけが250円にも膨らんでしまい見せ掛けの商売繁盛になってしまいます。 有償支給時は材料仕入費用100円をマイナスした上で未収金(債権)100円を計上し、買取時に未収金100円+賃加工10円を外注加工費110円に振替えることで、収益150円に対する適正な費用110円を計上することができます。

VAT税務処理月と仕入計上月が異なる意味

インドネシア国内取引の場合、Faktur pajak日付の月はインボイス日付の月と同じでなければならない言われますが、これは債務計上するインボイス日付の月をもって税務処理すべきということであり、インボイス日付が前月末日の場合には税務仕訳のみ前月末日付で行い、仕入計上については発生主義の原則に基づき当月月初に行う場合があります。

システムと組織図の中の倉庫と部門

生産管理をシステムの機能面から見た場合、「購買管理+製造管理+販売管理」という主要機能に分解されますが、在庫移動が発生する場所という観点から見た場合、その場所で保管されるモノが生産に関わるか販売に関わるかによって「生産管理(購買と製造)+販売管理」と分類できます。 生産管理システムの受払いの主体は購買部門、製造部門、販売部門の3つであり、在庫が置かれる場所を管理する組織図上の主体にあたりますが、会計システムや原価管理システムでは目的に応じてラインや製品グループなどが集計単位となります。

保税工場へのシステム導入

保税区(KB=Kawasan Berikat)で製造される品目は基本的に輸出向けになるので、インドネシア国内の非保税区(DPIL=Daerah Pabean Indonesia Lainnya)との取引量が増えた企業では工場自体を分けるケースが多い。 保税工場(PKB=Pengusaha Kawasan Berikat)は税制上ではKB間取引でのPPN(付加価値税)免除やBank garansi(銀行への保証金)の免除、材料や機械の輸入関税優遇措置などで、金融上では外資であっても資金調達上有利な条件で借入れが可能になる。

販売業と製造業の在庫管理システムの違い

仕入にかかる送料、輸入申告書=PIB (Pemberitahuan Impor Barang)に含まれる関税(Bea Masuk)やPPH21、通関許可証=SPPB (Surat Persetujuan Pengeluaran Barang)などのCIF(Cost, Insurance and Freight)費用を原価に反映する場合と別費用計上する場合があります。 通常CIF費用のインボイスは遅れて到着するため、該当インボイスや品目に付加するにはインボイス登録画面に仕入諸掛を入力するタブを追加、P/Oと入荷なしでインボイスを計上するDirect Invoice機能からインボイス番号を指定、在庫管理対象外品目としてP/O発行、入荷、インボイス登録処理を行い、生産数量で按分するなどの方法があります。

ポジション管理におけるロングとショートの違いについて

在庫ビジネスでは将来の需要や材料価格高騰を見越したや買い契約や、販売価格の下落を見越した売り契約が発生する。まあ株取引のワラントみたいなものである。 この場合、買い持ちと売り持ちともに相場が逆に動いた場合のリスクが発生する。このポジション管理を行うためには、在庫を販売契約に紐付くものと紐付かないものに区別する必要がある。