インドネシアの国土と風土が生み出す産地特有のコーヒー

インドネシアの産地特有のコーヒー飲み比べ

インドネシア国内に10箇所以上のコーヒー産地の銘柄があるのは、国土が赤道付近に東西に長く連なり高原地帯が多いという、コーヒー栽培に適した条件を満たす土地がたくさんあるからであり、これは他国には類を見ない特徴です。

aromaインドネシアのコーヒーで産地特有の味わいを売りにしているものはほとんどアラビカ種ですが、虫に弱いので高地でしか生産できないという制約があるため、ジャワ島で虫に強くて低地でも栽培OKのジャワロブスタが、缶コーヒーなどの原料用として生産されるようになり、インドネシアのコーヒー生産量の9割を占めるようになりました。

ジャカルタにはスタバやMAXX Coffeeなどのチェーン店以外に、コーヒー好きのオーナーのこだわりを凝縮したカフェがいくつもあり、有名なところではスラバヤ通りのGiyanti Coffee Roastery、うちのアパートの目の前にあるタナアバンのTanamerah Coffeeなどで、こういう店は現地に豆を買い付けに行くので、自動的にシングルオリジン(農場単位の豆独自の味)の美味しいコーヒーが堪能できます。

aromaMal Ambasador Kuninganの2階と3階は海賊版CDやスマホショップが入っていますが、フードコートのある4階にAroma Nusantaraというインドネシアのコーヒー専門店があり、ここはインドネシア各地域で仕入れたこだわりの豆が100gから買えるので、自宅でも「今日の夜飯は中華料理で油っぽかったので、口当たりスッキリ少し酸味の効いたWest Javaの豆を粗挽きにしよう」みたいにテイストの違いを味わいたい方にお勧めです。

自分も先週ここで8種類アラビカ種の豆を100gずつ購入して、毎朝交代で一巡飲み終えたところでして、本来ならペーパードリッパーとドリップポットを使ってお湯を少しずつ均等量ずつ注ぐのがベストですが、正直朝からそこまでこだわる時間がないので、気分に応じて豆を選んで、電動式臼式コーヒーグリンダー(コーヒーミル)で粒度を調整して、コーヒーメーカーで抽出しています。

  1. Aceh Gayo (Sumatra) Rp.38,500/100g
    サラッっとしているがコーヒー独特のアロマが強く、多少酸味を感じる。ミルクを入れてアイスで飲むと美味しいかも。
  2. Toraja Uma (Sulawesi) Rp.38,500/100g
    コーヒーのアロマと甘さのバランスが良く一番クセのないオーソドックスな味。よく言われる基本5味(甘味・旨味・苦味・塩味・酸味)がバランスよく含まれているコクのある味わい。
  3. Dark Roasted Toraja (Sulawesi) Rp.38,500/100g
    Toraja Umaを深煎して、若干の苦味を前面に出して少し濃厚にした感じ。
  4. Bajawa (Flores) Rp.38,500/100g
    Aceh Gayoに似ているがコーヒー独特のアロマはそれほど強くなく、若干甘い香りで酸味少な目のサラッっとした舌触り。
  5. Galunggung (West Java) Rp.38,500/100g
    コーヒーの香りは強くないが舌に刺さるようなサラッとした独特の感じがあり、カップ1杯の飲み終わり頃に若干の心地良い程度の酸味を感じはじめる。ロブスタ種が多く栽培されるジャワ島で生産されるアラビカ種のコーヒー。
  6. Lampung (Sumatra) Rp.30,000/100g
    コーヒー独特のアロマが強く多少のビターテイストを加えた感じ。「北のアチェガヨとマンデリン、南のランプン」と呼ばれているかどうかは知らないがインドネシアのコーヒーではスマトラ産が75%を占める。
  7. Wamena (Papua) Rp.49,500/100g
    トラジャをもっとキリッっとさせたコーヒーの印象を直球ど真ん中で伝えるような味で、ホットのストレートまたはシングルオリジンで飲むにはこれが一押しかも。
  8. Mandheling (Sumatra) Rp.49,500/100g
    ダークチョコレート風というのはよく使われる表現ですが、確かに濃厚さの中にほのかな甘みが感じられるようで、コロンビアのブルーマウンテンが有名になる前は、世界一の評価を得ていたと言われるだけの風格があります。クリーマーとコラーゲンを入れて真っ白にして飲むうちの嫁さん的にはマンデリンが一番らしい。

コーヒーのアロマを感じる瞬間は①煎るとき②挽くとき③淹れるときですが、残念ながらまだ煎るときの幸せを感じたことがなく、3分の1やり残した感が強いため、コーヒー焙煎器を入手したら今度は現地に行って生豆から買って自分で焙煎します。

缶コーヒーのネーミングと宣伝文句のパターン

コーヒーを飲むには①煎る②挽く③濾すの3ステップが必要ですが、缶コーヒーに謳ってあるいかにも美味しそうなネーミングや宣伝文句は、この3つのどれかの過程についての「こだわり」を強調したものです。

ジャカルタでもパパヤなどの日本食スーパーや系列のコンビニで、日本の缶コーヒーが日本の倍くらいの値段で買えますが、いかしたネーミングで缶のデザインや色にまでこだわった製品はだいたい甘いので、自分はUCC上島珈琲無糖ブラックしか買いません。

  1. 煎る(焼く)
    焙煎方法(ロースト)は直火式で風味に変化をつけるか、炭焼式(熱風式)で均一にムラなく焼くかに分かれますが、一般的には浅煎りほど酸味が強く深煎りほど苦く、8段階に分かれます。

    炭火による間接加熱で焙煎されるいわゆる「炭焼コーヒー」は、炭火焙煎らしい香ばしさを売りにしており、炭焼という言葉に弱い日本人の心に響きやすいと思います。
  2. 挽く
    粗挽きから極細挽きまで、細かいほど苦味が出ますので「苦いのにスッキリ」と言われると、逆に美味そうに感じます。
  3. 濾す(抽出)コーヒーの抽出方法はペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォン、コーヒープレス、高圧蒸気で数十秒で一気に抽出するエスプレッソマシン、とかあります。

    抽出にこだわったコピーとしてよくあるのがアイスコーヒー用の「長時間水出しコーヒー」とかいうパターンがあり、要はお湯ではなく水でじっくりと抽出して、手間暇かけて苦味を抑えたまろやかな味に仕上げました、と言いたいわけでダッチコーヒーとも呼ばれます。

    逆にホット用の場合だと「煎ってから18時間以内に抽出」という新鮮さをアピールしたものがあります。

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