原価管理システムによる在庫受払と月末調整に関する会計仕訳

本記事のポイント

三分法に基づく会計システムは、決算整理仕訳として売上原価(COGS)の算出のために月初製品残と月末製品残と当月製品出来高を売上原価勘定にマニュアルで振替え、差額を売上原価とします。

継続記録法に基づく会計システムは、材料入荷、材料消費、製品完成、製品販売、売上原価化という一連の受払のプロセスの仕訳を順番に生成するので、三分法のために月初残と月末残を振替えることはありません。

在庫受払に関する仕訳

原価管理システムは管理会計にも財務会計にも使えるものですが、「業務システムによる会計仕訳生成」のCOGS算出仕訳は、決算整理仕訳として売上原価(COGS)の算出のために月初残と月末残と当月仕入をCOGS勘定にマニュアルで振替える三分法を前提としていました。

一方、「原価管理システムの財務会計として使用する」ということは、棚卸資産の受払の仕訳を生成し、売上原価算出までのプロセスに登場する仕訳をフルセットで会計システムにインターフェイスすることです。

つまり材料入荷、材料消費、製品完成、製品販売、売上原価化という一連の受払のプロセスの仕訳を順番に生成するので、三分法のために月初残と月末残を振替えることはありません。

COGM

材料購入(会計システム)

原価計算結果である受払表の材料購入実績金額からも取得できますが、通常は会計システムにて管理されています。

Dr. RAW MATERIAL    Cr. ACCOUNTS PAYABLE (R) – IDR

材料消費(原価管理システム)

原価計算結果である受払表の材料投入実績金額の合計です。

Dr. MATERIAL COST (MF)    Cr. RAW MATERIAL

製品出来高(原価管理システム)

2.の購入主原料費と会計システムからインターフェイスした直接労務費と製造間接費の合計が当月製造費用合計であるので、これを製品に振替(仕掛品はないと仮定した場合)ます。

Dr. FINISHED GOODS    Cr. Material Cost (MF) – Offset
               Cr. Labor Cost (MF) – Offset
               Cr. FOH (MF) – Offset

売上(会計システム)

原価計算結果である受払表の売上実績金額からも取得できるが、通常は会計システムにて管理されています。

Dr. ACCOUNT RECEIVABLE – IDR    Cr. SALES

売上原価(原価管理システム)

原価計算結果である売上照会の総原価金額です。

Dr. COGS from F/G    Cr. FG

月末の調整仕訳

他勘定振替仕訳

  1. 製造原価の控除(製造原価間の振替)
    製造工程で発生する仕損を製造原価から控除して他勘定振替を通して仕損費に振替えます。これは製造原価の中で振替を行っています。製造原価=月初仕掛+当月製造費用-(他勘定+月末仕掛)

    Dr. Loss due to spoiled work 2    Cr.Transfer to other account 2

  2. 売上原価の控除
    製造原価化した後の製品の仕損は他勘定振替を通して販管費に振替えて売上原価から控除します。売上原価=月初製品+当月製造原価-(他勘定+月末製品)

    Dr. Stock losses and shrinkage 2    Cr.Transfer to other account 2

直接労務費と製造間接費の部門間配賦振替仕訳

会計システムから原価管理システムへインターフェイスされた直接労務費と製造間接費は、原価管理システム側で部門間配賦された後、会計システム側で部門別損益を見るために部門間配賦振替仕訳をインターフェイスします。

Dr. Direct labor-Press Dept 5    Cr.Direct labor 1
Dr. Direct labor-Assy Dept 5    Cr.Direct labor 1
Dr. FOH-Press 4    Cr.FOH 4
Dr. FOH-Assy 3    Cr.FOH 3