ジャワ島に最も近い南スマトラのランプン(Lampung)産コーヒー

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スマトラ最南端ランプンの海岸で、ジャワ島とスマトラ島の間にあるスンダ海峡には火山島クラカタウがあります。

ジャカルタに最も近いランプン州

スマトラ島の最南端、ジャカルタから120kmほど西に走ったメラク(Merak)の港からフェリーで2時間ほどでランプン州のバカウヘニ港(Bakauheni)に到着するという近さから、必然的にジャカルタへの出稼ぎ者が多くなり、経験上ですが按摩屋やカラオケ屋さんのお姉さんの出身がスマトラ島であれば高い確率でランプンの人です。

そしてスマトラ島とジャワ島に挟まれるスンダ海峡にはクラカタウ(Krakatau)という成層火山(一つの火口からの複数回の噴火により溶岩や火山砕屑物などが積み重なり形成された円錐状の火山)があり、1883年の大噴火では大気中に灰やすすが撒き散らされたために、世界中で鮮やかな夕焼けが見られたというスケールの大きな逸話が残っています。

ちなみに地理的にクラカタウ火山はランプン州になりますが、インドネシアでクラカタウと言ったときに真っ先に思い出すのは、ジャワ島西端バンテン州(Banten)のTol Merak-Jakartaの最終出口メラク(Merak)の手前のチレゴン(Cilegong)にあるインドネシア最大の国営製鉄会社クラカタウスチール(PT Krakatau Steel)です。

以前鋼材をスリット加工する(切断・巻取り)コイルセンターの方から、製鉄所で材料である鋼材のロール(原反)が製造されるまでには、

溶鉱炉で鉄を溶かして銑鉄を作る
⇒転炉で銑鉄から不純物を取り除いて鋼鉄にする
⇒鋳造で固体にする
⇒圧延で伸ばしてコイルにする

というプロセスを経ると教えてもらったことがあるのですが、クラカタウスチールには日本の新日鉄住金や韓国のポスコなどが得意とする付加価値の高い圧延工程の技術がなく、この圧延工程までをインドネシアで一貫生産できるように2013年12月にポスコと合弁会社クラカタウ・ポスコ製鉄所(PT.KRAKATAU POSCO)を作りましたが、2014年に2回の爆発事故による鉄の粉塵や洗浄冷却水排出による周辺への環境汚染が問題になったことがあります。

アロマが強く酸味控えめのランプン産のコーヒー

aromaスマトラ島だけでインドネシアのコーヒー生産量の7割を占め、アチェガヨ、マンデリン、ブルーバタック、ミナンソロックなどのそうそうたるメンバーに比べてランプン産のコーヒーはいまいち地味な感じが否めませんが、独特のアロマが強く酸味控えめで多少のビターテイストを加えた感じの飲みやすいコーヒーだと思います。

[風味の傾向]

  1. 香り ★★
  2. 苦み ★★
  3. 酸み ★
  4. コク ★★
  5. 甘み ★★
スタバTol KM19 rest areaのおしゃれな壁

コーヒー豆の精製方法にはコーヒーチェリーをそのまま乾燥してから果肉を除去するナチュラル式(水をあまり使わない乾燥式)、果肉を除去洗浄してパーチメント(生豆の殻 米を生豆とするとパーチメント付は玄米に該当する)を残した状態で乾燥させるウォッシュド式(水洗式)、表皮だけ除去してヌメヌメのまま乾燥させるハニー製法(Honey Process)などがありますが、スマトラ島では農園で果肉を除去して洗浄したあとパーチメントも除去した後のむき出しの生豆のまま乾燥させるスマトラ式製法というものがあります。

インドネシア各地のコーヒーの風味の傾向を語るとき、精製方法によってコーヒーチェリー独自の風味をどのようにコーヒービーンに残すかという問題があり、最も果肉の風味が残るのはナチュラル式ですがコーヒー独自の風味がストレートに残りすぎて均一性をキープするのが難しいという問題があり、かたやウォッシュド式ではすっきりクリーンな味に均一性が保ちやすいとはいえ、精製工程で大量の水を排出するという難点があり、ハニー製法になると風味を残しながら均一性を保つことができますがアリ被害により歩留まり率が低いなど、何か一つメリットを得ようとすると別の何かを失うことになります。

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