気性の激しいバタック族のマンデリン・リントン(Mandailing Lintong)コーヒー

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トバ湖に浮かぶサモシール島(Samosir)のアンバリタ(Ambarita)にあるバタック族の伝統的家屋で、高床式の鞍型(Saddleback)屋根が特徴的です。

トバ湖周辺のマンデリン族やバタック族が住む高原地帯

バタック人と言えばアンボン人、マドゥーラ人と並ぶ気性の激しいインドネシア人の代表で、オフィスにバタック出身の人間がいれば、裏では必ず「彼は(あの気性の激しいことで有名な)バタック人だ」と言われますが、女の子の場合は逆に「彼女はバタック人だ」という場合、「ああ見えても(かわいいけど)実はバタック人」というギャップを楽しむ雰囲気があります。

マレーシア資本のLLC(Low Cost Carrier)であるエアアジアは一風変わった機内アナウンスをすることで知られており、以前インドネシアの国内線での客室乗務員の紹介で「当機の後部にお座りのお客様をお世話させていただきますのは、バタック人のNoviです」というような、少しひねった紹介があり機内で爆笑が起こりましたが、ジャワ人など多数派民族から言わせるとバタック人は「犬を食べる異教徒(カトリック)」という偏見があるのも確かで、女の子的にはあまり触れられたくない部分のようです。

このバタック族のマンデリン系の種族であるマンデリン・バタック族(Mandailing Batak)がトバ湖南のリントン・ニフタ地区(Lintong Nihuta)の農園で栽培するコーヒーのうち、精製工程を改良を重ねた最高グレードのものがリントン・ブルーバタック(Lintong Blue Batak)という銘柄で出荷されています。

このリントン・ブルーバタックは、アラビカ種の中でも歴史が古く改良が加えられていないティピカ種(Tipika)という純血種であるため、どうしても病気に弱く収穫量が少なく、当然流通量自体が少なくてジャカルタのカフェでもめったにお目にかかれることはありません。

マンデリンのコクの強さを上品に包み込む感触

マンデリンが持つコーヒー独特の香りに、若干まろやかさと甘みをつけた上品な味わいで、さすがUCC上島珈琲が目をつけて農園を開き、日本にマンデリンの美味しさを広めただけのことはありますが、輸出にまわされる分が多いため国内には流通しないせいか、ジャカルタでリントン・マンデリンという産地銘柄で出すカフェは少ないと思います。

風味のバランスがとれているので、焼き方次第にいろんな味が楽しめるものと想像され、自前ロースターが欲しくなる豆ですが、マンデリンのコクの深さに加えて少々の甘味と微量の酸味があるので、食後のお口直しのぜいたくなコーヒーとしてぴったりだと思います。

[風味の傾向]

  1. 香り ★★★
  2. 苦み ★★
  3. 酸み ★
  4. コク ★★★
  5. 甘み ★★

リントン・マンデリンの中でもマンデリン系バタック族によって栽培されるブルーバタックは、ジャカルタの骨董品街スラバヤ通りにある、コーヒー通の間では有名なGIYANTI COFFEE ROASTERYで飲むことができます。

店内が観光客でごったがえしておりザワザワせわしないのが難ですが、ブルーバタック自体はマンデリン特有のボディの強さにしっとりほのかに甘いフレーバーを放ち、思わず自宅用に豆250gテイクアウトしました。

ジャカルタで最も有名なカフェの一つであるGIYANTI COFFEE ROASTERYのあるスラバヤ通りは、ユーミンの1981年5月に発売されたアルバム「水の中のASIA」に収録された有名な曲「スラバヤ通りの妹へ」の舞台となり、少し古い世代のジャカルタ駐在員の間では有名な曲です。

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