インドネシア語の接頭語と接尾語の「おおよそ」の覚え方

日本語からインドネシア語への翻訳した文章がかっこよく見えるコツの一つは、文法の教科書どおりに「動詞の接頭辞(meとかmenとかmeng)をキチンとつける」だと思うのですが、そもそも接頭辞がmeとかmemとかmengに変わるのは無理なく発音しやすいように自然に変化した結果であって、文法書に書いてある分類の理屈はあくまで後付けでしかなく、必然的に分類に収まりきれない例外が発生します。

昔インドネシアに来た当初、文法書を読みながら接頭辞と接尾辞を理屈で理解しようとしましたが、変化のバリエーションが多く例外事項も多いので途中で投げ出してしまいました。

そのまま年月を重ねるうちに、日常会話の中で語彙が自然と増えていき、ある程度しゃべれるようになった今、昔投げ出した文法の理屈を再度読み直して見るのですが、やはりこれを理屈で例外事項まで考慮しながら覚えるのはキツイと感じました。

こういう理屈を勉強するモチベーションを高めるという意味でインドネシア語検定試験を受ける意義があるのでしょうが、僕の場合はインドネシア語が上手くなりたいという願望よりも、試験会場に座ってペーパー試験を受ける恐怖心のほうが上回るため無理です。

だからもっと肩の力を抜いて考えて、インドネシア人の時間間隔の適当さをJam karet(ゴムのように伸び縮みする時間)というように、インドネシア語が接尾語や接頭語がくっついたり消えたりして伸び縮みするのも、言葉がその場の状況に応じて意味合いを変化させようとしている努力の成果くらいに考えればいいと思います。

例外は無視しておおよそのルールを意識した上で、後は実践の中で正しい変化の仕方を覚えていく。例えば「分類する」という意味を持つkelompokという言葉の場合、kelompokkanには変化するがkolompokiだと間違いになるなどです。

  1. 接尾辞「kan」があるとおおよそ他動詞になる。
  2. 語幹に接頭辞の「me」が付くと接尾辞の「kan」だけ付いた場合よりもおおよそフォーマルになる。
  3. 「me」付きで能動的(aktif)表現になり、meが取れてdiが付くことで受動的(pasif)表現に変化。
  4. 接尾辞「i」はおおよそ前置詞(preposition=kata depan)を含むような意味あいになる。
  5. berはおおよそ自動詞っぽくなり目的語が続かない場合がほとんど。

ここ数日の客先ミーティング中に仕事するフリしながらしながら、10数年間に実践の中で学んだ接頭辞と接尾辞の知識をまとめた成果がこのたった5行です。

「me」が語幹の頭文字に合わせて変化したり語幹の頭文字が取れたりするルールは、インドネシア人が発音しやすいように自然と変化していったルールくらいに捉えておけばよいかと思います。

  1. me(頭r/m/n/l)
    nangis⇒menangis
  2. men(頭c/d/j/)(頭tが消える)
    cinta⇒mencintai
    tinggal⇒meninggal
  3. mem(頭b)(頭pが消える)
    balas⇒membalas
    paham⇒memahami
  4. meng(頭a/h/g/i)(頭kが消える)
    hilang⇒menghilangkan
    kembalikan⇒mengenbalikan
  5. meny(頭sが消える)
    suruh⇒menyuruh

接頭辞と接尾辞の変化のルールがややこしいのは以上の動詞の変化だけで、それ以外はパターンを大枠で押さえた上で、語彙数を増やしていくのが早いと思います。

  1. 接頭辞と接尾辞のセットber-an, ke-anが動詞、pe(r)-anが名詞になる。
    berhubungan
    berkeluarga
    ketiduran
    kehujanan
    persatuan
    pendapatan
  2. 接頭辞のみter-, se-, ke-が動詞、接尾辞のみ-anが名詞になる。
    tertidur
    seimbang
    keburu
    jawaban

インドネシアで働く日本人にとっては、インドネシア語を勉強する暇があったら次の自分のキャリアにつながりやすい英語をしっかり勉強したほうがいいに決まっているので、文法書を真面目に読みすぎて嫌気が差すよりも、「おおよそ」の感覚でポイントだけ掴んで、とりあえず駐在任期中に必要な最低限のルールを覚えたほうがいいと思います。

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