関係詞から欧米とアジアの言語文化の違いが垣間見える

本記事のポイント

疑問詞の塊が名詞を修飾するのが関係詞であり、たまたま先行詞が場所、時間、理由、方法だったら関係副詞でそれ以外なら関係代名詞と呼ばれ、前置詞+関係代名詞は関係副詞に置き換えられます。

英語とインドネシア語の関係詞の用法で異なるのは、修飾する対象となる先行詞が何であるかを意識して関係詞を使い分けるのが英語、自然に追加情報としてyangの後に続けていくだけで文章が成立するのがインドネシア語です。

関係代名詞と関係副詞

中学の英語の授業でおそらく誰もが苦労したと思われる関係詞(関係代名詞と関係副詞)の複雑な解説を、まるっと簡単にインドネシア的適当さでおおらかに包み込んでくれるのが「yang」という言葉であり、おおげさに言うと英語とインドネシア語の違いを超えた、欧米とアジアの文化の違いが感じられる文法ルールだと思います。

中学時代に挫折した関係代名詞と関係副詞について、改めてネットの英文法講座のサイトで見直してみましたが、やはり何故に「関係副詞」と呼ばれるのかいまだに理解できません。。。

  • 疑問詞(who, which, whom, whose, where, when, what, why, how・・・・)で構成されるカタマリが、名詞(先行詞)を修飾するのが関係詞。
  • 先行詞がplace(場所)、time(時)、reason(理由)、way(方法)だったら関係副詞と呼び、それ以外だったら関係代名詞と呼ぶ。
  • 関係詞はおおよそthatで置き換えられるが、目的格のwhom⇒whoでもOKで、しかも普通に省略される。
  • カンマで区切って関係詞を続けると、先行詞より前の文全体や前の文の一部を指し補足的に説明できる(非制限用法)。
  • 前置詞+関係代名詞は関係副詞で置き換えられる。

「前置詞+関係代名詞」は

おおまかにこんな感じに理解できるのですが、特に僕が中学時代に悩んだのが「前置詞+関係代名詞 」の部分でした。

ところがインドネシア語の場合、こんなややこしい英語のルールをyangでつなげるだけで「関係詞何使おうか」とか悩まずすむし「先行詞が関係詞の中でダブった」とかあせらなくてすむのです。

会計システムのお決まりの議論として「この取引は会計システム上でどのタイミングで費用計上されたか」というのがありますが「発生主義会計(accrual basis )では、実際に何月に支払いをしたかに関係なく、費用は支払いの義務を被った月に認識される。」と英語で説明しようとすると・・・

  • In the accrual basis accounting expense are recognized in the month in which you incurred the obligation to pay regardless of which month you actually paid it.
  • *「in which」はwhenでもOK。

みたいに「前置詞+関係詞」とか出てきて、英語が下手な僕なんかは戦意消失しますが、これがインドネシア語であれば

  • Di dalam accrual basis accounting, biaya diakui pada bulan yang wajib dibayar secara tertulis, terlepas dari bulan apa dibayar yang sebenarnya.

一見複雑そうに見えますが、英語の文章と決定的に違うのは修飾する対象である先行詞が何であるかを意識することなく、自然に追加情報としてyangの後に続けていくだけで文章が成立することです。

そもそも文法書に書いてある分類の理屈はあくまで後付けでしかなく、英語の関係詞だってやりたいことは補足情報の追加なので、目的さえ達成できれば各論はkaret(ゴム)みたいに柔軟性を持たせておく、というのがインドネシア語の本質なんだと勝手に解釈しています。