スタバの居心地がよいと回転率が落ちる問題

日曜朝、いつものようにCIDENGのスタバで嫁さんの教会の仕事が終わるのを待っておりますが、交差点を挟んだ斜め向かいに、あてつけるようにMAXX COFFEEが進出するようで、消費者としてカフェの居心地の良い空間を享受する側には見えないところで、ジャカルタのカフェ業界では熾烈な生存競争が繰り広げられています。

フランチャイズとライセンスビジネス

いまから17年ほど前、日本にスタバが進出してまだ間もない頃、当然インドネシアにはまだスタバはありませんでしたが、当時お世話になっていた某日系銀行の方が

銀行の方
インドネシアでスタバのフランチャイズ(ライセンス)店をオープンしたら絶対うけるから、俺が銀行辞めてやろうかな

とおっしゃっていたのは、今考えると先見の明ありだったと思います。

maxx coffe
斜め向かいにMaxx Coffeeきてます。

日本のスタバは基本は直営で一部ライセンス店舗があるようですが、インドネシアのスタバは基本がライセンス店舗であり、だいたい各店舗には従業員に混じって少し毛色が違う育ちの良さそうな中華系のお兄さんとかお姉さんがいるのに気づくと思いますが、おそらくライセンスを所有する会社のオーナーまたはそのご子息ご令嬢だと思われます。

lisensi(ライセンス)はwaralaba(フランチャイズ)とは異なり、スタバのコンセプトに合う場所を確保できる会社に対して商標を使用する権利を売るビジネス形態であり、インドネシアの場合初期ライセンス費用に2miliar(約1800万円)かかると人づてに聞いたことはあります。

一般的にフランチャイズに比べてライセンスビジネスは本部からの縛りが弱く自由度が効きますが、ジャカルタのスタバのクォリティの高さから察するに、かなりフランチャイズに近い厳しい制約があるのではないかと思われますし、各店舗で働くスタッフもローテーション方式で、先日までGrand Indonesia店に居たなじみのスタッフが居なくなったと思いきや、ある日突然Setiabudi店で再会したりします。

イメージ戦略と回転率のジレンマを解消するTake away客

インドネシア語でイメージをキープすることをJaim(jaga-imageの省略形)といい、例えば

Nggak Usah Jaim Deh!(かっこつけんなよ!)

みたいな感じでよく使いますが、スタバのようなただのコーヒーショップではなくブランド価値を守ることが求められるコンセプト店ではJaimが非常に重要になります。

starbucks
こんな感じで充電中

僕にとってのスタバのイメージは一言でいうと、月並みですが「居心地の良い仕事空間」であって、正直コーヒーはどうでもよい、というより自宅で淹れるLucaffeコーヒーのほうが断然美味いわけであり、あくまでもPC持参で仕事をしにいく場所なので、コンセントから電源取れる席が空いていない場合はそのまま立ち去ります。

昔、神保町のマクドナルドで勉強していたら店員に追い出されて傷ついた思い出がトラウマになっており、スタバで2~3時間長居することが決まっているときは、食べ物も必ず注文するしコーヒーもいつものTallサイズではなくGrandサイズを注文し、まあ目安として5万ルピアを超えれば気後れすることなく一人で粘れます。

店側からするとコーヒー一杯で長時間粘る学生やビジネスマンは回転率を落とす元凶ですから、本当は速やかにコーヒーを飲んでお引取りいただきたい、でも強制すると「居心地の良い仕事空間」というイメージを損壊し、スタバ自体のブランドイメージを落としかねないというジレンマがあります。

立地別の客層と回転率はおおよそこんな感じで、どんな立地でも一長一短でビジネスの難しさを感じます。

  1. モール内⇒幅広い客層で集客は容易だが回転率が悪くテナント料が高い。
  2. オフィスビルGFまたは地下⇒ビルに用事のある人または近隣で働くビジネスマンに限定され、回転率は良いが土日の集客は期待できないので休みのところが多い。
  3. 路面店⇒駐車場がないとアクセスが難しい。学生グループがコーヒー一杯で長時間粘るので回転率悪い。
  4. Tol rest area⇒上り(Rest57km)は閑古鳥。下りは時間調整のビジネスマンで賑わう。回転率が良い。

まあどの店舗に行っても、PC広げて長時間作業する学生、ビジネスマンが居座っていますが(オマエもな)、その一方でインドネシアの特徴だと思うのですがTake away(持ち帰り)の客が非常に多く、レジで注文するとき

店員
Makan di sini atau dibawa?(こここで食べる?それとも持ち帰り?

と聞かれるのはおなじみだと思います。

インドネシアのスタバで、僕のように電源使い放題、長居し放題の客が追い出されなくてすむのは、ひとえに回転率を押し上げてくれる究極の優良顧客であるTake away客のおかげではないかと思うわけです。

こんな投稿も読まれています