倉庫上とシステム上で在庫が動くプロセス

インドネシアの工場の材料倉庫を見ると、積み上げられた材料が品目別に区分されて、入出庫の履歴を手書きしたストックカードがバインダーに閉じられて掛けてありますが、この手書きの履歴は実際に材料を払い出す、もしくは受け入れるそのタイミングで記入されます。

在庫移動の指図と実績

つまりこのストックカードは実績に基づく品目別の受払い履歴なんですが、実際には倉庫部門担当者が材料に手をかけて動かす前に、製造部門担当者から「払い出してよ」という依頼がきているはずであり、製造部門担当者が材料払出を依頼したのは生産管理部担当者から「製造してよ」という指図があったからです。

あたりまえですが工場の製造現場で生産を開始する際には材料倉庫で材料をピッキングして出庫して現場に移動する必要があり、これらの現場の物理的な動きは生産管理システム上で以下のように対応します。

  1. 生産開始⇒製造指図+出庫指図
  2. 材料倉庫で材料をピッキング⇒ピッキングリスト
  3. 出庫して現場に移動⇒出庫実績

払出入力の省略

人員に余裕があれば現場の動きをそっくりそのままシステムでトレースするようなシステム運用が可能でしょうが、インドネシアでもここ数年人件費が高騰し、いかに間接部門の人件費を下げるかが重要課題であり、余剰人員などないのが普通ですし、そもそもそこまで細かくシステムに入力しても、データが活用されなければ無意味です。

よって製造指図時に払出が発生する引当をやめて、製造実績入力時に出来高に見合う標準投入数量をBOMから計算して自動で引き落としたり、材料倉庫を工程倉庫と定義して製造現場と連続性を持たせることで払出そのものを発生させないなど、システムの運用負荷を下げるようにします。

ただし標準数量はあくまで理論値にすぎず、在庫の正確性を維持しようとするならば、定期的に実在庫との差異を在庫調整する必要があります。

指図を発行して実績を入れる意味

「指図を発行して実績を入れる」という行為の目的は、何らかの理由で指図情報入力と実績情報入力の管理(担当者とかタイミングとか)を分けたいということであり、そこまでして管理する必要がありそうな在庫移動は以下の4つくらいではないでしょうか?

  1. 製造指図で引当てられた材料を、材料倉庫から製造現場への払出⇒払出出庫指図
  2. 外注先へのPOに基づき引当てられた材料・仕掛品を、倉庫から外注先へ払出⇒外注先出庫指図
  3. 倉庫間での在庫移動⇒移送指図
  4. 廃棄⇒廃棄指図

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