VAT税務処理月と仕入計上月が異なる意味

本記事のポイント

インドネシア国内取引の場合、Faktur pajak日付の月はインボイス日付の月と同じでなければならない言われますが、これは債務計上するインボイス日付の月をもって税務処理すべきということであり、インボイス日付が前月末日の場合には税務仕訳のみ前月末日付で行い、仕入計上については発生主義の原則に基づき当月月初に行う場合があります。

発生主義会計とインボイス日付の意味

現在インドネシアのVAT申請は、e-Fakturにてオンラインで行なうため、生産管理システムや会計システムでFaktur pajakのフォームレイアウトを開発する必要はなくなりましたが、その代わりに売りと買いのデータをいかにe-Fakturに連携するかを考える必要があります。

インドネシア国内取引の場合、Faktur pajak日付の月はインボイス日付の月と同じである必要がありますが、これは税務処理すべき月がインボイス日付を基準とするということであり、あくまでも税務処理を円滑に行わせるためのルールにすぎません。

よって国内の仕入先による出荷&納品が月をまたいでしまった場合には、インボイス日付が前月末日であろうとも、会計上は発生主義の原則に基づいて、当月月初に仕入計上する場合があります。

インボイスはあくまでもお金の請求の単位であって、インボイス日付に基づいて必ず会計上の仕入や売上を計上させる必要はなく、インボイスはまとまった単位の請求に対する入金期限を区切る書類にすぎません。

国内取引で発生する納品日とインボイス日付のズレ

出荷から納品までの足の短い国内取引において、納品日がインボイス日付の月と異なるケースとしてよくあるのが以下の2つです。

  1. 7月1日に納品されたけれども、仕入先の都合でどうしても前月の売上に計上したいために、D/O(Delivery Order)日付が6月31日付けになっている。
  2. 前日6月31日にD/Oを準備していたけれども、単に納品が遅れて月初7月1日に到着した。

これは仕入先の事情の違いだけで、いずれも自社に対して発生した事象としては同じであり、税務処理はインボイス日付を基準としますので、VAT仕訳は6月中に計上させます。

  • 6月31日
    (借)VAT-in 30    (貸)債務 30

仕入は発生主義に基づいて、仕入先から出荷&納品された7月に計上します。

  • 7月1日
    (借) 仕入 300    (貸)債務 300

輸入で発生するインボイス日付と納品のズレ

インボイス到着時に未着品に計上することの最大に意義は、会計上でも船上在庫を認識させて管理することにありますが、自社では発生主義の原則に基づいて出荷時に売上を計上しているのであれば、仕入についても仕入先からの出荷時に仕入計上をしなければ本来はフェアじゃないのかもしれません。

ただし、輸入のように到着まで足の長い取引についてまで、仕入先の出荷に合わせて仕入計上するのはむしろアンフェアになるため、間をとってインボイス到着をもって仕入計上するということになり、VATの計上もインボイス到着時になります。

  • 6月15日
    (借)未着品 300    (貸)債務 330
    (借)前払VAT-in 30

7月15日にインドネシアに入荷した時点で、未着品を仕入勘定に振替える。

  • 7月15日
    (借)仕入 300    (貸)未着品 300